Living with Objects
2026年5月、東京・表参道にて、Shohei Ono × Alvar Aalto / Rurbanism Exhibition 2026を開催しました。
会場には、小野象平の陶芸作品と、Alvar Aaltoをはじめとする北欧ヴィンテージ家具を並べました。
一見すると、それらは異なる文化圏に属するもののように見えるかもしれません。
しかし私たちが惹かれているのは、国や時代ではなく、その奥に流れる価値観です。
土と向き合いながら生まれる小野象平の作品。
そして、自然光や木という素材と向き合いながら生まれたAlvar Aaltoの家具。
Aaltoは、20世紀のモダニズムが追求した無機質で機械的な機能主義に違和感を抱きました。効率や合理性だけではなく、人がどのように感じ、どのように暮らすのか。その人間的な感覚を建築や家具の中に取り戻そうとしたのです。
彼が追求したのは、「自然との調和」と「人間中心の機能主義」。
自然界に見られる有機的な曲線や、温もりを感じる木材を積極的に取り入れながら、人の身体や感覚に寄り添う建築とデザインを生み出しました。
その思想は、単なる家具のデザインを超え、人と自然との関係そのものを見つめ直す試みでもあったように思います。
自ら山に入り土を掘り、自然の力を受け入れながら制作を続ける小野象平の姿勢にも、どこか通じるものがあります。
どちらにも共通しているのは、人間が自然を支配するのではなく、その力と対話しながら形を生み出していく姿勢でした。
だからこそ同じ空間に置かれた時、それらは不思議なほど自然に呼応します。
この展示で私たちが見せたかったのは、作品そのものだけではありません。
家具、うつわ、植物、光。
それぞれが関係し合いながら生まれる、一つの風景です。
それは完成されたインテリアでもなく、ギャラリーの展示でもありません。
人が暮らし、時間を重ね、記憶が積み重なっていくための空間。
Rurbanismが考える "Living with Objects" の一つの形でした。
展示期間中、多くの方に足を運んでいただきました。
さまざまな背景を持つ人々が同じ空間で時間を共有し、それぞれの視点で作品と向き合ってくださいました。
私たちにとって何より印象的だったのは、作品について語る時間よりも、その場の空気について語る人が多かったことです。
それは、私たちが目指しているものが単なる物の販売ではなく、文化や暮らしの風景そのものに近づいていることを示しているように感じました。
Rurbanismは、これからも陶芸、家具、植物、建築、地方文化を横断しながら、人と物との新しい関係を探していきます。
この展示は、その長い旅路の最初の記録です。






